次の問いの□をうめなさい。
商品を1個▢円で,▢個仕入れました。仕入れた商品の8%は売れ残ると予想し,全体で5640円の利益が得られるように,1個93円で売ることにしました。
芝中学(2020年)
商品を売ったところ,実際は2%の売れ残りで済みました。その結果,全体で7035円の利益を得ることができました。
男子難関校の芝中学より仕事算の問題です。以下の過去問解説記事の使い方をご参照の上、志望校合格や成績向上のためにご活用くださいませ。
本問題の難度
Lv.3 中学受験 難関校標準問題
中学受験 難関校の標準問題。難関校合格のために必要な標準問題を確実に正答する力をつけたい受験生や、合否を分ける問題を1問でも多く正答できるように得点力をアップさせたい中堅校志望の受験生にオススメ。
※偏差値の目安やその他難度の詳細などはコチラをご覧ください。
解説
売れ残りが発生しているときは?
今回は売れ残りが発生している売買損益です。商品が腐った問題、商品を捨てた問題なども売れ残りと考え方は同じなので、セットで押さえておきましょう。
まずは、状況を整理してみます。
8%の売れ残りがあった時、全体の利益は5640円
2%の売れ残りがあった時、全体の利益は7035円
差を比べてみると、仕入れた商品の6%が売れたので、全体の利益は7035-5640=1395円増えたという事になります。このように、売れ残り問題は、もし売れてたら?と考えましょう。
1個あたり93円で売るので、全体の利益を1395円増やすには、1395÷93=15個を追加で売ったことが分かります。
この15個は仕入れた商品の6%にあたりますので、仕入れた商品の個数は15個×\(\large{\frac{100}{6}}\)=250個となります。
仕入れ値は色々と出し方がありますが、1個あたりの売り値、個数が出ていますので、今回はシンプルに全体の売上を出して、解いてみましょうか。
全体の売上:93円×250個×92%=21,390円
全体の利益:5640円
全体の仕入:21,390円-5,640円=15,750円
よって、1個あたりの仕入れ値は15,750÷250=63円となります。
- 売れ残り問題は、もし売れていたら?と考える
- 追加で売れた分の売上が全体の利益に加算される
Kとピヨまるの談話室
売れ残った商品を売ると、売れた商品の売上がそのまま利益に加わるんですね。ちょっと混乱してきたな…。
塾では、全体の利益=全体の売上-全体の仕入と教わりましたが、仕入の金額は考えなくていいんですか?
全体の利益は全体の売上-全体の仕入で求めることができる。確かにその通り。そのとぉーーーりっ!!
でも、売れ残った商品を売る、あるいは売れ残った商品を捨てたり、お客さんに無料であげる。このような行動を取ったら、仕入の金額って変わるだろうか?
売れ残った商品を売ると、全体の売上は売れた分だけ増えるが、商品の仕入金額はもう全て払っているし、変わらないよね。つまり、全体の売上は増えるが、全体の仕入れは変わらない。
よって、全体の利益は、追加で売った商品の売上の分だけ増えるんだ。
ふむふむ。仕入の金額を考えていないわけではなく、仕入の金額は全て払っているし、既に全体の利益に反映されてるってことですね。混乱解消!フゥ~~♪
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