次の□にあてはまる数を答えなさい。
花子さんはお母さんと弟といっしょにお菓子を買いに行きました。花子さんと弟は同じお菓子をそれぞれ12個ずつ買うことにしました。花子さんはそのうちのいくつかを持ち帰り,残りをお店で食べることにしました。弟は花子さんがお店で食べる個数と同じ個数のお菓子を持ち帰り,残りをお店で食べることにしました。2人分のお菓子の代金をお母さんがまとめて支払うため税込みの金額を計算してもらうと,ぴったり1308円でした。このお菓子1個の税抜きの値段は□円です。ただし,消費税はお店で食べるお菓子には10%,持ち帰るお菓子には8%かかります。
桜蔭中学(2020年)
女子御三家の桜蔭中学より消費税を用いた割合と比の問題です。
過去問解説記事の使い方を読んだ上で、算数の志望校対策や、得点力アップ、弱点補強にご活用ください。
本問題の難度
Lv.3 中学受験 難関校標準問題
中学受験 難関校の標準問題。難関校合格のために必要な標準問題を確実に正答する力をつけたい受験生や、合否を分ける問題を1問でも多く正答できるように得点力をアップさせたい中堅校志望の受験生にオススメ。
※偏差値の目安やその他難度の詳細などはコチラをご覧ください。
解説
情報を整理しよう!
今回のように問題文から読み取れる情報が多い場合は、まず情報を整理しましょう。
- 花子と弟は同じお菓子を12個ずつ買う
- 花子は持ち帰り〇個、店内□個
- 弟は持ち帰り□個、店内〇個
- 2人の合計金額はぴったり1308円
- 消費税は持ち帰り8%、店内10%
こんな所でしょうか。上記のようにすべて文章にして書き出している時間はありませんが、要点のみ書きとめる、あるいは問題文にチェックをつける、問題文を枠で囲むなど工夫して、情報を整理しましょう。
さて、今回は持ち帰りと店内の税込み金額が異なりますので、まずその金額を仮置きしてしまいましょう。お菓子1個の値段を1とすると、持ち帰りの税込み金額は1.08、店内で食べる場合の税込金額は1.1となります。
すると、
花子が使った金額は、
1.08×〇+1.1×□(円)
弟が使った金額は、
1.08×□+1.1×〇(円)となり、
2人を合計すると2.18×〇+2.18×□(円)で、これが1308円となります。
〇+□は12(個)ですので、2.18は1308円÷12=109(円)と分かります。
よって、お菓子1個の値段である1は109÷2.18=50(円)となります。
■別解
花子が使った金額は、
1.08×〇+1.1×□(円)
弟が使った金額は、
1.08×□+1.1×〇(円)となった後の変形の仕方は色々ありますね。
〇+□は12(個)なので、
1.08×12+1.1×12=26.16
1308÷26.16=50(円)
あるいは、1個あたりの平均金額を出し、以下のように解くことも出来ます。
1.08×(〇+□)+1.1×(〇+□)
=1.09×(〇×2+□×2)
1308÷24=54.5
54.5÷1.09=50(円)
Kとピヨまるの談話室
店内で食べるのと持ち帰りするのとで税率が違う、いわゆる軽減税率制度のひとつですね。
おっ、よく知ってるじゃないか。
今回のような消費税を用いた問題は見慣れていないからビビるかもしれないが、そもそも10%や8%というのはただの割合だから、普段解いている問題の数値替えよ。
落ち着いて解きましょう。
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