ある工事を完成させるために3種類の機械A、B、Cを準備しました。
この工事は、A、Bを1台ずつ同時に使うとちょうど105日で完成します。
また、この工事は、Aを1台とBを5台同時に使うとちょうど42日で完成し、Aを2台とCを5台同時に使うとちょうど28日で完成します。
このとき、次の問いに答えなさい。(1)この工事は、Bを1台だけ使うと、ちょうど何日で完成しますか。
サレジオ学院中学(2017年)
(2)この工事は、A、B、Cを1台ずつ同時に使うと、ちょうど何日で完成しますか。
(3)この工事をちょうど20日で完成させるためには、Aを1台とBを7台に加えて、さらにCを何台同時に使えばいいですか。
神奈川男子難関校「サレジオ学院中学」より仕事算の問題です。仕事算の基本・標準問題は「全体の仕事量」「単位時間あたりの仕事量」を求めた後に、問題文通り解き進めていけば、あっさり解ける問題が多いです。
今回も仕事算の標準問題ですので、演習を通してしっかりポイントを学び取ってください!
難度
Lv.2 中学受験 標準問題
全受験生にオススメの中学受験算数の標準問題をまとめています。シンプルな問題設定が多いため、算数の各単元のポイント整理にも有効です。本レベルの演習を通じて、受験算数の基礎固めを行いましょう。
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解説
(1)B1台では何日で完成するか?
仕事算は、まず「全体の仕事量」「単位時間あたりの仕事量」を出します。
全体の仕事量は時間の最小公倍数に設定しましょう。全体の仕事量を1とする方法もありますが、全体の仕事量を1とすると途中の計算が分数になってしまうというデメリットがあります。
105日、42日、28日を使い、最小公倍数の420を全体の仕事量とします。
・A、B1台ずつのとき、105日で完成
・A1台、B5台のとき、42日で完成
・A2台、C5台のとき、28日で完成
工事の完成には上記の日数がかかるので、それぞれの1日あたりの仕事量は以下の通りとなります。
・A1台+B1台=4(420÷105=4)
・A1台+B5台=10(420÷42=10)
・A2台+C5台=15(420÷28=15)
1つ目と2つ目の式の差を考えると、B4台の仕事量は6であり、B1台の仕事量は1.5と分かります。B1台の1日あたりの仕事量が1.5という意味なので、B1台だけを使って工事を行うときは、420÷1.5=280日で完成します。
仕事算は「全体の仕事量」「単位時間あたりの仕事量」をはじめに出そう!
(2)A、B、C1台ずつでは何日で完成するか?
(1)でB1台1日あたりの仕事量は1.5と出しているので、他の式に当てはめれば、A1台1日あたりの仕事量は2.5、C1台1日あたりの仕事量2と求めることが出来ます。
よって、A、B、Cを1台ずつ使って工事を行うときは、420÷(2.5+1.5+2)=70日で完成します。
(3)20日で完成させるには、A1台、B7台に加え、Cを何台にすればいいか?
工事を20日で完成させるには、420÷20日=21より、1日あたりの仕事量を21とする必要があります。A1台の仕事量は2.5×1=2.5、B7台の仕事量は1.5×7=10.5になるので、A1台とB7台の1日あたりの仕事量は13です。
よって、Cの1日あたりの仕事量を21-13=8にすればよいことが分かります。
C1台の仕事量は2なので、8÷2=4台が答えになります。
Kとピヨまるの談話室
冒頭に仕事算は「全体の仕事量」「単位時間あたりの仕事量」を求めた後に、問題文通り解き進めていけば、あっさり解ける問題が多いと書かれていましたが本当にその通りですね。
そうでしょ。しかも全体の仕事量を計算しやすい値に設定すれば、その後の計算も簡単だしね。
1つアドバイスしておくと、1人1人の仕事量を式で求めた時にはそれが誰の仕事量なのか分かるようにメモをしておきましょう。
例えば、(1)でB1台1日あたりの仕事量を6÷4=1.5と求めた時は以下のようにメモしよう。それぞれの1日あたりの仕事量は重要な要素。頭の中のみで情報を管理するのは止めよう。
6÷4=1.5・・・B
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