次の問いの□をうめなさい。
子どもたちにノートを配ることにしました。1人に8冊ずつ配ると5冊足りません。男の子に9冊,女の子に7冊配ると,4冊あまりました。子どもたちの中には男の子が17人います。
芝中学(2019年)
女の子の人数は□人です。
男子難関校の芝中学より過不足算の問題です。過不足算を習いたての子でも取り組むことの出来る問題ですので、過不足算の苦手な子も是非トライしてみてください。過去問解説記事の使い方は以下をご参照ください。
難度
Lv.2 中学受験 標準問題
全受験生にオススメの中学受験算数の標準問題をまとめています。シンプルな問題設定が多いため、算数の各単元のポイント整理にも有効です。本レベルの演習を通じて、受験算数の基礎固めを行いましょう。
※偏差値の目安やその他難度の詳細などはコチラをご覧ください。
解説
女の子の人数は何人か?
まずは、問題文通りに以下の2つの配り方を考えます。
- 男女ともに1人8冊配り、5冊足りない
- 男の子に9冊、女の子に7冊配り、4冊あまる
まずは、ノートの冊数を式で表してみましょう。男の子の人数を「男」、女の子の人数を「女」とすると、ノートの冊数は以下のようになります。
- 男×8+女×8-5
- 男×9+女×7+4
過不足算のあるあるのミスポイントは「+、-を逆にしてしまう」こと。
不足している時には+なのか、-なのか。あまる時には+なのか、-なのか。符号を間違えたら、当然答えも間違える。細心の注意を払おう!
過不足算が出題されたときに考えることの1つは「差をくらべる」ことです。
①と②の式はどちらも「はじめに持っているノートの冊数」を表しているので、式全体を比べても差はありません。「男の子に配った冊数」「女の子に配った冊数」「その他の冊数」に分解して、差を考えてみましょう。
男の子に配った冊数
①は男の子の人数×8冊、②は男の子の人数×9冊を配っているので、②の方が男の子の人数×1冊分多い。また、男の人数は問題文に17人と記されているので、②の方が17冊多いことが分かる。
女の子に配った冊数
①は女の子の人数×8冊、②は女の子の人数×7冊なので、①の方が女の子の人数×1冊分多いことが分かる。
その他の冊数
①は5冊不足、②は4冊あまりなので、②の方が9冊多いことが分かる。
繰り返しとなりますが、①と②の式はどちらも「はじめに持っているノートの冊数」を表しています。(=①②共に同じ冊数)
よって、①の方が多い冊数と②の方が多い冊数も等しくなければなりません。
式にすると、女の子の人数×1冊=17+9となるので、女の子の人数は26人と分かります。
解説(別解)
以下のように、はじめに持っているノートの冊数を式にするところまでは同じです。
- 男×8+女×8-5
- 男×9+女×7+4
今回の問題は、男の子の人数が17人と問題に記されていますので、計算できるところは計算してしまってもOKです。すると、ノートの冊数を表した式は以下のように変化します。
- 17×8+女×8-5=女×8+131
- 17×9+女×7+4=女×7+157
①と②の式はどちらもはじめに持っているノートの冊数を表していますので、
女×8+131=女×7+157となり、女の子の人数は157-131=26人となります。
難関校でも今回のような一行問題が出題される学校も多々あります。基礎トレ、四科のまとめ、バックアップテキストなど一行問題の演習を毎日行う重要性が分かるかと思います。
既に取り組んでいる子は継続し、サボっている子は毎日取り組むところから始めましょう!
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