次の□にあてはまる数を求めなさい。
下の図のように、どの2本の直線も必ず交わり、どの3本の直線も同じ点で交わらないように直線をひいていきます。直線を7本ひくとき、交わる点の数は□個です。
攻玉社中学(2022年)
男子難関校の攻玉社中学より「規則性」の問題です。手を動かして試行錯誤しながら、規則を見つける訓練をしてみましょう。過去問解説記事の使い方を読んだ上で、算数の志望校対策や、得点力アップ、弱点補強にご活用ください。
本問題の難度
Lv.2 中学受験 標準問題
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解説
規則性の問題は「何と何の関係性を聞かれているか」を考えよう!
直線を引いて、交点の個数を求める問題です。
まずは、何本か直線を引いて、交点の個数がどのように増えていくかを考えてみましょう。
すいっ、すいーっ、すいっと。
7本直線引いて、交点が1、2、3,4、…答えは18個です!
…違う!線引きの仕方を間違えているか、交点の個数を数え間違えているね。答えと1個でも違っていたら当然0点なので、しっかり解説を確認して、やり方を修正しましょう。
規則性の問題を解く時には、「何と何の関係性を聞かれているのか」を確認しましょう。「何と何の関係性・・?」とはてなマークが浮かぶかもしれないが、大事なことは問題文に書かれています。
今回は、7本の直線を引いたときの交点の個数を求める問題です。つまり、直線の本数と交点の個数の関係性を聞かれていますね。
直線の本数と交点の個数の関係性であることが分かったので、実際に直線を1本ずつ引いて、交点の個数がどのように増えていくのかを考えてみましょう。考え終わったら、以下で答え合わせをしてください。
上記の確認結果を表にまとめてみると、以下の通り。何と何の関係性か分かった後は、表にまとめて数列を作り、どのような規則があるのかを確認しましょう。
新たな直線は、すでに引かれている直線とすべて交わるので、直線の数の分、交点の個数が増えることになります。
交点の個数は、
1
3(1+2)
6(1+2+3)
10(1+2+3+4)
となっているので、いわゆる三角数ですね。という事は、直線が7本のときは、1+2+3+4+5+6=21(本)ですか?
OK。今度は正解。
僕は直線7本引いて、18個として間違えましたが、どこが違ったんでしょうか?
7本も線を引いて交点をとると、ぐちゃぐちゃになるから、交点の数え間違いか、そもそも点をつけ忘れているという可能性もあるかな。
あとは、正しく線を引けているかも確認した方が良いね。次の画像のように、すべての直線と交わっていない直線があるんじゃないか?
- 何と何の関係性を聞かれているのかに着目する。
- 表(数列)を作って、どのような規則かを考える。
Kとピヨまるの談話室
今回は地道に直線を引いて、交点の個数を数えた結果、三角数になっていると発見できたという事だと思いますが、他には交点の個数を出す方法(別解)はないの?
場合の数の発想でも解けるよ。最終的に7本の直線が引かれるが、問題文には「どの2本の直線も必ず交わる」と書かれている。つまり、7本の直線からどの2本を選んだとしても、必ず交わっているということ。
直線のペアの作り方(通り数)=交点の個数となるので、7本から2本選ぶと考え、交点の個数は\(\large{\frac{7×6}{2×1}}\)=21(個)と求めることもできる。どちらも理解して使えるようになってほしいかな。
解答がひとつでも、答えが合っていたとしても、色々な解き方に触れてみる。時には、その解き方を理解するのが難しいときもあるだろう。しかし、様々な考え方に触れ、経験することで、算数力を総合的に鍛えることができる。そして、僕をさらなる高みへと連れていってくれるのだ。
良いこと言ってるけど、急にどうした?笑
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