□にあてはまる数を書き入れなさい。
下の図で四角形ABCDは平行四辺形で,AE:ED=3:2,BF:FC=3:5です。三角形CEGの面積が15㎠のとき,三角形AGEの面積は□㎠です。
武蔵中学(2016年)
また,台形ABCEの面積は□㎠です。
男子御三家の武蔵中学より平面図形(面積)の問題です。相似や面積比をすでに習っている5年生・6年生はぜひトライしてみてください。
過去問解説記事の使い方は以下をご参照ください。
難度
Lv.2 中学受験 標準問題
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解説
三角形AGEの面積は?
辺の長さの比や面積が出ている部分が出ています。まずは、問題文の情報を図に書き込んでいきましょう。
AE:ED=3:2、BF:FC=3:5、三角形CEGの面積が15㎠をそのまま書くと以下のようになります。
ADとBCは同じ長さなので、比をそろえましょう。⑤=8⃣であるため、最小公倍数の40にそろえ、AEを24、EDを16、BFを15、FCを25に変えて、最初の作業は完了です。
今回の問題ではじめに聞かれているのは、三角形AGEの面積です。
この図形の中で実際の面積が出ているのは、三角形CEG(15㎠)のみですので、三角形AGEと三角形CEGの関係性を見てみましょう。
聞かれているのは面積比ではなく、実際の面積。そして、実際の面積が分かっているのは三角形CEGのみで、その他に実際の長さの情報も与えられていない。
よって、必ず三角形CEGの面積15㎠の情報を使う。このような視点も持っておきましょう!
三角形AGEと三角形CEGを比べ、それぞれ底辺をAG、GCとしたとき、高さが等しくなることが分かります。高さが等しいので、三角形AGEと三角形CEGの面積比は、底辺のAG:GCと等しくなります。
AG:GCは、三角形AGEと三角形CGFの相似比と同じなので、24:25。
よって、三角形AGEの面積は、15㎠×\(\large{\frac{24}{25}}\)=14.4㎠です。
台形ABCEの面積は?
(1)で三角形AGEの面積が14.4㎠と出たので、三角形ACEの面積は15+14.4=29.4(㎠)であることが分かります。(2)で聞かれているのは台形ABCEの面積なので、三角形ACEと台形ABCEを比べて、共通部分がないか考えてみましょう。
三角形ACEと台形ABCEは高さが同じですね。
その通り!今回は三角形と台形ですが、(1)でも使った「高さが等しいとき、底辺の長さの比と面積比が等しい」が使えますね。
三角形ACEの底辺:台形ABCEの上底+下底は、24:24+15+25=24:64=3:8になるので、面積比も3:8。よって、台形ABCEの面積は、29.4×\(\large{\frac{8}{3}}\)=78.4㎠となります。
今回は台形の面積比を一発で求めましたが、台形を三角形ACEと三角形ABCに分割し、三角形ACE:三角形ABC=24:40=3:5と面積比を求めて計算しても良いでしょう。
Kとピヨまるの談話室
(1)も(2)もポイントは同じで、「高さが等しいとき、底辺の比が面積の比と同じになる」を使っていましたね。
(2)は三角形と台形で図形が異なりますが、なぜ使えるんでしたっけ?
公式を比べて考えてみよう。以下が三角形と台形の面積の公式です。
・三角形の面積=底辺×高さ÷2
・台形の面積=(上底+下底)×高さ÷2
面積を求める公式の中で「×高さ÷2」は共通しているね。つまり、高さが同じであれば「×高さ÷2」は同じ数になり、面積比には影響を与えないことになる。よって、底辺:上底+下底がそのまま面積比となる。
言葉で分かりづらければ、実際に数字を当てはめてみて色々と検証してみると良いよ。
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