8で割って5余る整数が5,13,21,29,37,……のように小さい順にならべられています。ある隣り合う2つの数を足したところ、和は594でした。小さい方の整数は、前から数えて何番目ですか。
吉祥女子中学(2020年)
人気女子校の吉祥女子中学より「規則性(数列)」の問題です。和差算も組み合わさっており、それぞれの基本的なポイントが備わっているか確認できますね。過去問解説記事の使い方を読んだ上で、算数の志望校対策や、得点力アップ、弱点補強にご活用ください。
本問題の難度
Lv.1 中学受験 基本問題
各単元の基本問題。1から基本ポイントの確認や弱点補強をしたい受験生や、5~6年生の通常カリキュラムの復習にオススメです。4年生も既習単元の問題は積極的にチャレンジしてみてください。
※偏差値の目安やその他難度の詳細などはコチラをご覧ください。
解説
等差数列のポイント
5,13,21,29,37,……という数列です。8で割ると5余る整数と冒頭に書かれていますが、5で始まり、公差8の等差数列になっていますね。最終的には「小さい方の整数が前から数えて何番目か?」を聞かれていますが、まずは「隣り合う2つの数の和が594となる整数の組み合わせは何か?」を考えてみましょう。
- 和は594
- 差は8
という条件ですので、大きい方と小さい方の整数が分かりますね。大きい方の整数は(594+8)÷2=301、小さい方の整数は(594-8)÷2=293(あるいは301-8=293)と求めることが出来ます。
線分図を描いて求めても良いが、5・6年生は上の通りに式一発で出せる訓練をしておきましょう。
ポイントは以下の通りです。初見の子は「なぜ下の式でそれぞれの整数を求めることが出来るのだろう?」という点も考えてみましょう。
2つの整数の和と差が分かっているときは、2つの整数は以下の通りに求めることができる。
- 大きい方の整数:(和+差)÷2
- 小さい方の整数:(和-差)÷2
では、小さい方の整数が293であることが分かったので、前から何番目かを考えましょう。今回の等差数列ははじめの数が5、公差が8でしたから、N番目の数は5+8×(N-1)と表すことが出来ます。
つまり、5+8×(N-1)=293ですので、8×(N-1)=288、N-1は288÷8=36となるのでNは37となり、小さい方の整数は前から数えて37番目であることが分かります。
Kとピヨまるの談話室
ふむふむ。先生は和と差に着目して小さい方の整数がいくつかを出してから、その整数が前から何番目かを求めたわけですね。
僕は、5,13,21,29,37,…の数列の隣り合う2つの数の和に着目しました。すると、隣り合う2つの数の和は18,34,50,66,…というように、はじめが18で公差が16の等差数列になりますよね?これを利用して解いたのですがどうでしょう?
その解き方でも良いと思うよ。
594-18=576
576÷16=36 なので、
576は18,34,50,…の数列の37番目であることが分かるね。
18は1番目と2番目の整数の和、34は2番目と3番目の整数の和なので、576は37番目と38番目の整数の和。よって、37番目と答えを出すことが出来る。
そうです、そうです。
解説の解き方も理解しましたし、本日も僕はレベルアップしました。本当に自分の成長スピードが恐ろしいです。
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