駅前から公園まで行くのに、駅前でたずねたら「15分ですよ。」と言われたのですぐに歩き始めました。ところが、15分歩いても着かないので、そこにいた人にたずねたら、「それは車で15分のことですよ。ここからまだ12kmあります。」と言われました。そこから再び歩き出して、さらに38分歩いたところに「公園まで車で10分」という案内がありました。このとき、次の問に答えなさい。ただし会話の時間は考えないものとします。
(1) 歩く速さと車の速さの比を求めなさい。
(2) 駅前から公園までは何kmありますか。ラ・サール中学(2019年)
男子名門校のラ・サール中学より「速さ」の問題です。レッツトライ!
過去問解説記事の使い方は以下をご参照ください。

解説
(1) 歩く速さと車の速さの比は?
会話形式の問題ですが、通常の問題と変わりありません。1つ1つの文から分かる情報をまとめていきましょう。
まず、15分歩いたときに「えぇぇ?15分は車で15分かかるという意味ですよ。公園まではここからまだ12kmありますよ!」と何者かに言われています。
上記の情報から、駅前から公園までの距離は「車で15分」かつ「徒歩15分+12km」だということが分かります。読み取れなかった子はもう1度考え直してみましょう。
次に、さらに38分(はじめから53分)歩いたときに公園までは車で10分かかるとあるので、駅前から公園までの距離は「徒歩53分+車で10分」であることが分かります。
算数では同じモノや差を比べてみるという考えを様々な場面で使います。駅前から公園までの距離は「車で15分」かつ「徒歩53分+車で10分」であるので、共通部分である「車で10分の距離」を除いた「車で5分の距離」と「徒歩53分の距離」が同じであることが分かります。
距離が同じとき、速さと時間は逆比になるので、歩く速さと車の速さの比は5:53となります。(比を答える時は解答用紙に答えを書く前に、必ず順番が合っているか確認しよう。)
A. 5:53
(2) 駅前から公園までの距離は?
今回の問題文の中で実際の距離が分かる情報は12kmの1つしかありません。駅前から公園までの「実際の距離」を聞かれているので、必ず12kmの情報を使用します。この視点は必ず持っておくようにしてください。
駅前から公園までの距離は「車で15分」かつ「徒歩15分+12km」である。「歩く速さと車の速さの比は5:53」である。今回はこの2つの情報を組み合わせて利用します。
時間が同じとき、速さと距離の比は同比ですので、車で15分進む距離:徒歩で15分進む距離は53:5になります。すると、差の部分である12kmは比の48となりますので、駅前から公園までの距離は12km÷48×53で13.25kmになります。
A. 13.25km
Kとピヨまるの談話室
まったく余計な問題を生み出しやがって。僕が解くはめになったじゃないか。僕ならはじめに徒歩で15分ですか?と聞いておくのに。教える人も教える人だよ、あまりに不親切じゃないか。車で15分と言ってくれれば良かった。「車で」と4文字追加するだけなのに、なぜその4文字を言え・・・ブツブツ。
それにしても残り12kmと聞いても、また歩き出すガッツはすごいですね。
今日は以上!
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