次の□にあてはまる数を答えなさい。
図のように立方体が並んでいて,1番目の立方体の1辺の長さは1cmです。次の立方体の体積が,1つ前の立方体の体積の3倍になるように順に並んでいるとき,16番目の立方体の1辺の長さは□cmです。
三田国際学園中学(2020年)
人気共学校の三田国際学園中学より「立体図形(体積)」の問題です。体積比の理解を深めるのに良い問題です。過去問解説記事の使い方を読んだ上で、算数の志望校対策や、得点力アップ、弱点補強にご活用ください。
本問題の難度
Lv.2 中学受験 標準問題
全受験生にオススメの中学受験算数の標準問題をまとめています。シンプルな問題設定が多いため、算数の各単元のポイント整理にも有効です。本レベルの演習を通じて、受験算数の基礎固めを行いましょう。
※偏差値の目安やその他難度の詳細などはコチラをご覧ください。
解説
体積比に着目しよう!
「次の立方体の体積が、1つ前の立方体の体積の3倍になるように順に並べる」と書かれているので、1番目・2番目・3番目の立方体の体積比は、1:1×3:1×3×3=1:3:9となります。
ありがちな間違いは、体積が3倍という点から早とちりして、1辺の長さが3倍、つまり、2番目の立方体の1辺の長さは3cm、3番目の立方体の1辺の長さは9cmとやってしまうことだね。
2番目の立方体の1辺の長さをAcmとすると、A×A×A=3㎤ということですよね。1×1×1=1、2×2×2=8なので、Aが1cmと2cmの間ってことは分かるけど、ここからどう絞り込んでいけばいいのか・・ブツブツ。
さて、ピヨまる君がブツブツ言いながら悩んでいるように、「A×A×A=3のとき、Aを求めなさい」というのは中学受験算数の学習範囲では求めることが出来ません。ということで、2番目の立方体でずっと悩み続けるのではなく、1辺の長さが分かる立方体になるまで順番を進めていきましょう。
- 1番目 1×1×1=1㎤
- 2番目 A×A×A=3㎤
- 3番目 B×B×B=9㎤
- 4番目 C×C×C=27㎤
3番目のB×B×B=9も2番目と同様にBを求めることが出来ないので、4番目に進むと、C×C×C=27ですが、C=3のとき、3×3×3=27になるので、4番目の立方体の1辺の長さは3cmであることが分かります。
よって、1番目の立方体が1辺の長さが1cmのとき、4番目の立方体の1辺の長さは3倍の3cmとなります。同じように考えると、次は7番目の立方体の1辺の長さはさらに3倍の9cm、10番目の立方体の1辺の長さはさらに3倍の27cm、…と進めていくことが出来るので、16番目の立方体まで進めていきます。
- 1番目 1cm
- 4番目 3cm
- 7番目 9cm
- 10番目 27cm
- 13番目 81cm
- 16番目 243cm
よって、16番目の立方体の1辺の長さは243cmになります。
Kとピヨまるの談話室
体積比に関連して1つ質問です。
「立方数を覚えておいた方が良い」というネット記事を読んだことがあるんですが、覚えた方がいいですかね?てか、そもそも立方数って何でしたっけ?
立方数は「同じ数を3回掛けた数」ね。例えば、2×2×2=8、4×4×4=64の8や64のことを立方数という。
体積比で使うことがあるので「1×1×1~9×9×9まで覚えよ!」という先生もいるけど、個人的にはどちらでもいいと思うよ。まぁ、1,8,27,64,125,216位までは見慣れておいてほしいが。216は場合の数のサイコロの問題でも出てくるね。
覚えたかったら覚えたら?任せるよ。
任されました。う~ん、どうしよっかな~。覚えようかな~。それとも覚えないかな~。ん~、どっちだと思います?
知らん。
こちらの記事もオススメ☆
・三田国際学園中学の算数分析/過去問解説はコチラ
・過去問解説記事の一覧はコチラ
・立体図形(体積と表面積)の過去問解説はコチラ
・中学受験標準問題(★★☆☆☆)の一覧はコチラ