□にあてはまる数を求めなさい。
ある会社では製品を第1工場から第2工場にトラックで運びます。
第1工場を出発する時刻は決められていて、時速60kmで行くと9時30分に着き、時速50kmで行くと10時15分に着くそうです。(1) 第1工場から第2工場までの道のりは□kmで、決められた出発時刻は□時□分です。
(2) はじめ時速60kmで行き、途中から時速50kmに変えたらちょうど10時に着きました。第1工場から□kmのところで速さを変えたことになります。
青山学院中等部(2012年)
人気附属校の青山学院中等部より速さと比の問題です。典型的な出題パターンなので速さが苦手な子はしっかりと確認しておきましょう。過去問解説記事の使い方をよく読んだ上で、算数の志望校対策や、得点力アップ、弱点補強にご活用ください。
本問題の難度
Lv.2 中学受験 標準問題
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解説
(1) 第1工場から第2工場までの距離と出発時刻は?
まず、状況を整理しましょう。
問題文には「製品を第1工場から第2工場にトラックで運ぶ」「第1工場を出発する時刻は決められていて、時速60kmで行くと9時30分に着き、時速50kmで行くと10時15分に着く」と書かれているので、以下の2つが分かります。
- 時速60km、時速50kmのどちらも出発時刻は同じ
- スタート地点もゴール地点も変わらないので、進む距離は同じ
進む距離が同じなので、速さとかかる時間は逆比の関係になることを利用しましょう。
今回はコメントの通り、距離が同じときは速さと時間は逆比となるので、時速60kmで進んだときにかかる時間と時速50kmで進んだときにかかる時間の比は50:60=5:6になります。また、出発時刻は同じで到着時刻が9時30分と10時15分なのでかかる時間の差は45分であることも分かります。
よって、⑤と⑥の差の①が45分、⑤は3時間45分、⑥は4時間30分となるため、出発時刻は9時30分から3時間45分さかのぼり5時45分となります。(もしくは、10時15分から4時間30分さかのぼる)
第1工場から第2工場までの距離は、時速50kmの時は4時間30分なので50×4.5=225kmです。
(2) どこで速さを変えたか?
距離と出発時刻が分かったので改めて情報を整理しましょう。
- 出発時刻は5時45分、到着時刻は10時00分
- はじめの速さは時速60km、途中で時速50kmに変更する
- 距離は225km
(2)の問題文と今まで分かった情報を洗い出してみると、上の3つの情報が分かっていますね。今回はつるかめ算を面積比ではなく式を使って解いてみます。
速さが途中で変化している場合はつるかめ算をまず疑いましょう。
スタート地点である第1工場からの距離を聞かれているので、時速60kmでどの位進んだかを求めるために時速50kmを基準に式を立ててみましょう。
(225-50×4\(\large{\frac{1}{4}}\))÷(60-50)=12.5÷10=\(\large{\frac{5}{4}}\)時間
よって、60×\(\large{\frac{5}{4}}\)=75より、速さを変えたのは第1工場から75km地点となります。
Kとピヨまるの談話室
青山学院と言えば、お正月の箱根駅伝で毎年観ますがやはり速さの問題が好きなんですね。よく出題されるのでしょうか?
駅伝は関係ないと思うけど、目のつけ所は面白いね。
実際、毎年速さの問題は出てるね。今回のようにシンプルな設定な速さの問題が多いけど、点の移動や流水算なども出題されているよ。
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